最近、結構みなさん目にすること多いんじゃないでしょうか。
マンガ『セブンティウイザン』。
私の職場の同僚も、いろんなネットのページでよく広告で出てくるから存在は知ってた~と言ってました。
70歳で妊娠!?
朝一(65)はその日で定年退職。長年勤めていた職場の最終日だ。
最近体調を崩していた5歳年上の妻・夕子の検査の結果が出る日だった。
子どものいない2人、退職後は夫婦であちこちの温泉巡りをしよう。
そんな事を考えていた矢先の夕子の体調不良。不安だ。
朝一が帰宅すると静かに椅子に座っている妻・夕子。
恐る恐る検査の結果を聞いてみると、なんと妊娠・・!
な、70歳だぞ!!これから温泉巡りでもしようと思っていたのに・・・
温泉なんて、どぉ~~~でもいいわ!!私は産みます!
・・・とまぁ、ぶっとんだ設定で始まるわけです。
最初はこんな現実離れした設定で、入り込めるのか・・なんて思いながら読み始めたのですが。
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この少子化の今、産め産めという割りにな~んにも保証はない。
35歳過ぎたら高齢出産なんて言われて不安煽られるし、
教育資金だ老後の資金だってお金のことも不安だらけ。
でもこの夫婦どうよ、定年で退職してから子育てよ。
資金作りのための労働が終わっちゃってる。高齢出産どころの話じゃない。
そんなんで、最初は、どうしようもない、現実をまったく知らない、ファンタジーな話なのかな、と思ったよね。
つい先日、次の子をどうしよう、実際不安しかないよねぇ。っていう愚痴記事を書いていたわけなんだけども、なんか、そういうの吹っ飛んだかもしれない。
↓「次の子をどうしよう、実際不安しかないよねぇ、っていう愚痴記事」
普通のお母さんより、一緒にいられる時間が少ない私だから
夕子さんは、これから生まれてくる赤ちゃんに向けてビデオメッセージを残します。
あなたをどれだけ待ち望んだか、どれだけ愛しているか。
こんな高齢の自分が産むのは勝手かもしれない、でも、産まれてきて良かったと思って貰いたい。
そんな想いを映像で残します。
ぐっと来ました。
70歳なんて人生の大先輩で、あれこれ何でも知ってて、知ってるからこそ鬱陶しい時もあったりして。
でも、30歳の初産婦も70歳の初産婦も、気持ちは同じなんだなって。
そこに描かれてるのは65歳と70歳の高齢者だけど、
実際にやってる事も思ってる事も感じている事も30代の私たちと変わらなくて、
高齢夫婦を窓口にしているだけで、「子はかすがい」という大事なことを、ただただ純粋に描いてる漫画なんだな、と。
心が洗われたような気がしました。
子どもって可愛い!!大事!本当に宝物!
って、それだけじゃ乗り越えられない日もあるんです。
本気でイラっとする日もあるし(ほぼ毎日)。出てけーー私を一人にしてくれーー!!!
と心の中で叫んでます。。
だけど、1日1日を大切に、一緒にいられる事が幸せ。という、当たり前だけどなかなかそう思えない事を、改めて考えさせられました。
子どもに対してだけじゃなく、夫にも、両親にも。
そして、この子たちを待ち望んでいたという薄れてしまいがちな感情が蘇って来ました。
読んだ後、誰かをぎゅっと抱きしめたくなる、そんな漫画です。